コロナ禍になってから特に増えたネット通販。運搬の荷物は確実に多くなっています。少し前までは、ヤマト運輸や佐川急便など大手会社が運搬をしている様子が多く見受けられていました。しかし、現在は軽貨物運送もよく見かけるようになりました。そこで、今回は軽貨物運送事業を始めようと思われている方に個人事業主になるための方法やメリットデメリットなどをご紹介していきます。

そもそも、軽貨物運送とは?

軽貨物運送事業とは、貨物自動車運送事業法第2条第4項で定められており、軽自動車または二輪自動車を使って有償で運送をする事業のことを言います。運賃を受け取り荷物を運送するため、運輸支局長へ提出し黒ナンバーを取得する必要があります。

この軽貨物運送事業は、開業に際し開業届出が必要です。ただ、役所の許可は不要で、必要書類を揃え提出するということで軽貨物運送事業の個人事業主となることが可能となります。

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軽貨物運送の始め方

軽貨物運送は個人事業主になって個人で営業をして仕事を取って始める方法と、軽貨物ドライバーとして求人に応募して始める方法があります。

個人で営業するメリットとデメリット

メリットとしては、手数料などがかからず全額が個人の収入となることや自由に休みを取ることが出来るということが言えます。逆にデメリットとしては、個人で営業をかけて仕事を取らないといけないということや仕事量が安定しないということが言えるでしょう。

求人に募集して軽貨物ドライバーになるメリットとデメリット

メリットとしては、大手の企業に契約することも可能だったり、安定した仕事量が得られるため安定した収入があることです。デメリットとしては、運送会社にやとわれていないので、運送会社へ支払う手数料や経費などが引かれた額が個人収入となることです。

軽貨物運送の仕事にかかる経費

軽貨物運送業を始めるにあたってどのような経費がかかるのかを知っておくことも大切です。

車両費

軽貨物運送ですから、車がなくては仕事が開始できません。また、タイヤ交換(スタットレスなど)の費用、車を停めておく駐車場代ガソリン代車検代車の保険料なども必要です。

健康保険料

個人事業主なので、会社で働いていた時の社会保険ではなく、国民健康保険に加入する必要があります。ただし、国民健康保険には傷病手当はありません。万が一怪我や病気で入院してしまった場合には、収入はなくなってしまいますので注意が必要です。

保険への加入費

軽貨物運搬を行う際には、荷物への保険や事故などに備え必ず保険に入る必要があります。

軽貨物ドライバーが必ず加入する保険

自動車保険(自賠責保険・任意保険(営業車用))/貨物保険(運送保険:運送業者貨物賠償責任保険)への加入が必要になります。

自賠責保険/任意保険

自賠責保険に関しては、営業車だけでなく車を所有した方は必ず入る保険です。ケガや治療費、事故の被害者が死亡した場合は最大で3000万円をの支払いが必要となります。

そうしたときに、任意保険に加入していないと、自賠責保険で補償できなかった分は自己負担となってしまいます

また、任意保険には組み合わせることができますが、事故で相手を死傷させてしまった場合に支払われる保険として、対人賠償保険相手の車や家・お店などを損傷させてしまった場合に支払われる保険の対物賠償保険には加入しておくことをお勧めします。

時と場合によって検討が必要な保険

請負業者賠償責任保険があります。この保険は、自身の請け負った仕事で使用や管理をしている場所が原因で他者や財物などに損害を与えてしまった場合に賄われる保険です。

青色申告会の登録料

青色申告は事前に税務署へ届出をする必要があります。この申告をすることで最高65万円の青色申告特別控除を受けることが出来ます。

確定申告

青色申告は白色申告よりも節税になる

青色申告は正規の簿記(損益計算書・所得の計算に係る明細書・貸借対照表)、簡易の簿記(損益計算書・所得の計算に係る明細書)、現金基準(損益計算書・所得の計算に係る明細書)この3つの条件をクリアする必要があります。

国民健康保険料は確定申告で所得から控除が出来る

軽貨物運送事業は、個人事業主となりますので個人で毎年、確定申告が必要なのですが、国民健康保険料も所得から控除することが出来るんです。

こちらは、国民健康保険をいくら納付したのかを提出する必要がありますが、万が一わからなくなってしまったら、市区町村の役場で金額は確認できますので、しっかりと申告することをお勧めします。

平均年収

個人事業主として働くと年収がとても気になるところです。おおよそ年収は300~400万円という方が多いようです。どんなに慣れた人でも1日に対応出来る荷物は250個が最大と言われています。

250個となると5万円くらいになりますが、1日100~150件と考えての利益は2万円程度×可動日数が売上額となります。手取りはそこから保険料やガソリン代などを引いたものとなります。

個人で始めるのは少し不安という方必見です!

まずは、漠然とはじめる勇気が必要ですよね。そんな方には、求人や配送の依頼が出来そうな会社を探すということも重要になります。もし、自分ですべてを行うのが不安だ。と感じた方は、求人から探してみてもいいでしょう。関東圏であれば、求人の募集ページなども多くありますので最小限のリスクで始められるのがいいですよね。

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まとめ

現在は、ネットで注文してすぐに手元に荷物が届くということが増えています。それだけ物流業には需要があると言えるでしょう。軽貨物運送事業は手続きも比較的簡単に行え、審査等もないため開始しやすいと言えます。

個人事業主となるのでケガや病気に備えて保険に入るなどの自己管理能力などもしっかりとしていくことによって収入減のリスクを少しでも減らすということも大切になります。

メリットデメリットを確認し、事業を開始してみてください。